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マタイ受難曲、ベルリンフィル
去る4月10日、ベルリンフィルによるJ.S.Bachのマタイ受難曲を聴いてきました。

この作品、私にとっては本当に大切な作品。
あれはいつのことだったか、まだ小学生だったころ、ライプツィヒのトーマス教会の合唱、ペーター・シュライヤーが福音史家を歌った東京芸術劇場での公演を聴き、あの3時間を越える大作ながら、その音楽のあまりの美しさに、居眠りなどもってのほか、目を、耳を見開いて聴いたのでした。
あの日の感動を、今でもみずみずしく覚えています。
あの日以来、マタイ受難曲は私の中で常に「一番大好きな曲」であり続け、
当時学校ではやった「サイン帳」やら文集やら、ほかの一般的な小学生が「好きな歌は?」と聞かれれば「すまっぷー」「森のくまさん!」などと書いているところに、大きな顔して

マタイ受難曲」と書く、

ちょっと(だいぶ?)変わった子供なのでした。

家にあった、メンゲルベルク、アムステルダム・コンセルトヘボウのかの有名な録音をすり減るように聴き、
1939年、大戦勃発寸前の緊迫した空気の中でのライブ録音、これを演奏する人たちの中で、どれくらいの人がこの後戦争によって命を落としたのか、その嘆きのような声、音に、何度も涙したのでした。

バッハの演奏としてはいささか誇張に過ぎる演奏ですが、私にとってはこの子供時代の思い出の蘇る、大切な一枚。

mengelberg.jpg

さて、ベルリンフィルの公演に話が戻りますが、
今さら私がここで声を大にして言うこともなく、本当に素晴らしすぎる作品なのです。

今回の公演はベルリンでの公演の前に、イースター恒例のザルツブルクでのFestspielで演奏されました。
Peter Sellar氏による演出が付いており、ソリスト、合唱はすべて暗譜で演奏されました。

福音史家にとっては大変だったはずですが、この役をつとめたMark Padmore氏のその説得力と美しすぎる声は会場を圧巻させました。本当に素晴らしい。

演出がつくことによって歌手たちがいくらか感情的になりすぎ、その作品のそもそもの素晴らしさが必ずしも前面におしだされなかったのは少し残念でした。
バッハ演奏において、このあたりはいつも難しいですよね。

アルブレヒト・マイヤー氏の悟るようなオーボエソロ、
エマニュエル・パユ氏のもうこれ以上はない、というくらい澄み切ったソロは、本当に涙が出そうでした。
スタブラワさんと樫本大進さんのソロも、本当に印象的。

サイモン氏は要所でしか指揮をせず、
時々椅子に座って(しかも客席のほうを向いて)ふんぞりかえって熱心に聴いており、面白かったです。
でも、この作品では、たぶん、正解。

これ以上のことを文章にすると、私の中に残っているこの言いようのない感動が壊れてしまいそうなので、このへんでやめておきます。
ある種のことは、言葉にすることで、その色や感触を失うのです。

下のリンクからこの演奏会の映を少し見ることができます。

http://dch.berliner-philharmoniker.de/?a=facebook&c=true#/en/concertarchiv/archiv/2010/4/t318/

見てみてくださいね。
この作品をベルリンで、ベルリンフィルの演奏で聴くことができて、本当に良かったです。
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【2010/04/21 23:39 】 | コンサート | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
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